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第14話 最後の戦い、さよならテン丸の巻


ついにベムラーと対決の
ときがきた! テン丸の秘技と
ベムラーの悪のパワーが大激突!

ボンボンKC「ベムベムハンターこてんぐテン丸
一〜三巻発売中! そろえようね!

(コミックボンボン1983(昭和59)年4月14日発行 5月号掲載時の扉文句より)


◆テン丸とベムラー、最後の戦い!(柱コメント)

本編

テン丸「ベムラーめ でやがったな!いやああ〜
気合い一閃、ベムラーにサーベルで斬り掛かるが、あっさりと叩き落とされるテン丸。
ベムラーの巨体はテン丸を一掴みできる程大きい。ボスを張れるだけの実力もあった。
クロ「ニーナちゃん ひとまずのるでガス」
ひょうたんロボットへ緊急避難。
ベムラー「そのていどの腕でわしをたおせるものか チビ天狗め 死ね〜!」
さすまたを降り下ろすベムラー。すんでのところで躱すテン丸。
テン丸「やい!外にでろ!ここじゃせますぎるぜ」
ベムラー「よかろう」

町では大きな地震が起きていた。慌てて外に出るつぶれ荘の面々。
不明「こりゃ大きいぞ〜」
妖子「おばあちゃん はやくはやく」
油井「じいさん!はやく逃げないと ここオンボロだから くずれるぞ〜!」
おばあちゃん「オンボロでわるかったな」
大首は妖怪王国と通信をとろうとしていた。
「ハロー CQCQ こちら大首 こちら大首」
そこへ、クロとニーナ姫がひょうたんバイクに乗って帰って来る。
油井「あっ ニーナちゃんだ」
大首「姫」

町ではテン丸とベムラーが激しい戦闘を繰り広げていた。
テン丸「しまった!」
サーベルを弾き飛ばされ、テン丸の背後の建物の屋上近くの柱に突き刺さる。
妖怪「へへへへへ 光の剣 (ライトサーベル)がなけりゃ こっちのもんさ」
サーベルを失ったテン丸を取り囲む生き残りの妖怪達。
テン丸「まだこんなにのこってたのか!」
一斉に迫る妖怪どもを、うちわで撃退するテン丸。
「いなずま落とし」
「風速四十メートル」

つぶれ荘に落下した妖怪どもを、フライパンや金棒でボコボコにやっつけるつぶれ荘の面々。
流石妖怪慣れしているだけはある、雑魚くらいじゃ皆ひるみません!(笑)
ヘビ男もトラックで妖怪どもの中に突っ込みテン丸を援護する。
「それ!テン丸さん応援するヘビ〜!」
やがてパトカーも出動して来た。

うちわの攻撃もベムラーは難無く返してしまう。
テン丸「真空衝撃波」
ベムラー「フン それ!」
テン丸「わ」
まるでブーメランを絡めるようにさすまたで受け、テン丸に返して来る。
テン丸「マグナムターフーン どうだ」
ベムラー「そんなくだらんおもちゃで おれをたおせるものか」
直撃を受けても微動だにしないベムラー。
更にベムラーはうちわを弾いてキャッチすると、腹の口で噛み砕いてしまう。
テン丸「く 食っちまいやがった」
ベムラー「どうした つぎはなんだ?」
驚愕に打ち震えるテン丸と余裕のベムラー。
これだけの力の差が歴然とし、尚且つ武器を失ったテン丸ではもはや相手にならず。
逃げるテン丸の足をさすまたで捕らえたベムラーは、そのままテン丸を地面や壁や電柱に叩き付ける。
ボロボロになり流血しながら抵抗力も失ったテン丸を、腹の口まで持って来るベムラー。
そこへ食われてたまるかとばかりベムラーの腹の口に自動車を突っ込むひょうたんロボット。
加えてベムラーの顔面にパンチ一発をお見舞いする。
しかしひょうたんロボットすら真っ二つに破壊され、クロも掴まってしまう。
「わっ はなせ はなせでガス」
もはや打つ手なし、テン丸は食われてしまうのか!?
その時、ニーナ姫がベムラーの前に立ちはだかる。ルーズの上に立ち、毅然とした表情で。
ベムラー「!!」
ニーナ「テン丸とクロをはなすプリン
 そのかわり わたしを食べてもいいプリン」
ベムラーは少しうろたえている。
ルーズから飛び降り身を投げ出すニーナ姫。
ベムラー「ぎゃ〜っ」
ベムラーは一瞬躊躇を見せ、さすまたをふるうが──
ニーナ姫の体から発せられるオーラがベムラーの体を焼く。
ベムラーの手から開放されたテン丸は宙に飛ばされながら、建物に突き刺さっていたサーベルが視覚に入り、うまくそれを掴むと落下の勢いでベムラーの額にサーベルを突き刺す。
ニーナのオーラの炎に焼かれ、サーベルに額を突き刺されたベムラーは、断末魔の代わりに涙を流していた。
ベムラーの最期を見届けるテン丸、つぶれ荘の面々や町の人達。その中にニーナ姫はいない。
天狗大王が現れたのはその直後だった。
テン丸「おやじ!
 なんでもっとはやく きてくれなかったんだよ」
大首「すみません わしの連絡がもうすこしはやければ」
天狗大王はベムラーが消えた辺りの地面を杖で突き刺す。
すると、丸いバリアに包まれたニーナ姫がその中にいた。
足を抱え丸まった格好で、意識はないようだが生きている。驚きの表情のテン丸。
天狗大王「おまえがベムラーにつっこんだとき
 ベムラーが彼女を地中にうめたのだ
 おまえの剣で ニーナまでまきぞえで死ぬのを ふせぐためにな
 やつが 一生のうちにした ただ一つの善だ」
クロ「でもなぜ‥」
天狗ママ「悪のかたまりといわれたベムラーの心の中にも
 やはり 親としての愛情が のこっていたからなのよ」
テン丸「…………」
天狗ママ「テン丸 おいのりしなさい」
ママに促されベムラーの為に祈りを捧げるテン丸達。

普段天狗大王たちが常住している亀型の宇宙船がつぶれ荘に着陸し、丸いカプセルに入れられたニーナ姫を回収する。ニーナ姫の育ての両親も降りて来た。
天狗大王「もう おまえも帰るんじゃ」
テン丸「え」
総大将のベムラーを倒し、脱走妖怪の壊滅に成功したテン丸。
もう108匹の指名犯を追い掛ける必要はなくなったのだ。

お別れの日、つぶれ荘では大王様達も含めた、妖怪と人間とのお別れパーティーが開かれた。
そこで最後の衝撃的事実が明らかに。
妖子「テン丸くん まだ小学校卒業してなかったの」
クロ「親分十回も落第してるんでガス それで国へ帰って勉強のやりなおしでガス」
テン丸「おまえだって幼稚園のやりなおしだぞ」
え〜〜〜〜!!!テン丸って小学校十回落第してんのー!?Σ(・д・;)
単純に人間界の基準で考えても、小六で12歳+9年で、人間で言えば21歳!
更にクロは幼稚園やりなおしって…あんたたち、頭足りないのにも程があるよ!!
テン丸の馬鹿力も伊達じゃなかっバキッ( -_-)=○#)>o<)アウ!
ヘビ男「テン丸さん 町の人からのせんべつです」
テン丸「わ」
食べ物やトイレットペーパー、人形など色々な物が大量に持ち込まれた。嬉しいね。
ヘビ男は特別に人間界に留まる事を許されたのかな?一緒に帰る雰囲気じゃないな。

夜、沢山の人間達に見送られ星降る空に飛び立つ亀型宇宙船。
クロ「またくるでガス」
テン丸「ウォンチット」

[おわり]

◆「ベムベムハンターこてんぐテン丸」は、今月号でおわりです。応援ありがとう!

第14話 最後の戦い、さよならテン丸の巻/完

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